【1人でデキるREBT講座】第一回 感情はどこからくるのか? 感情をコントロールする方法はあるのか?
不安、怒り、鬱など日々様々なネガティブな感情に翻弄されていませんか?
そのようなあなたにこのブログでは自分ひとりでできるREBTの
やり方をお教えします。
第一回目は認知と感情と行動の関係からです。
そもそも感情はどこからくるのか
認知と感情と行動との関係を知る前にまずは感情はどうしてあるのか?
から考えていきたいと思います。
「脳の中で、感情の形成に関わる部位のうち、一番重要なのは“扁桃体(へんとうたい)”です」
扁桃体は、脳の左右にある神経細胞の固まり。アーモンドのような形をしているので、扁桃(アーモンドの和名)という名前がついたという。「扁桃体は、何かを見たり聞いたりしたとき、それが生存に関わる重大なものであるかを一瞬のうちに評価します」
ふと目の前に、ヘビのようなものが見えたとする。「ヘビだ」と意識が気づくより早く、映像が目に飛び込んでわずか40ミリ秒後には、扁桃体が興奮している。「これはやばいぞ!」と評価したのだ。
その結果、体はとっさに逃避体勢をとる。同時に、心の中に嫌悪感という感情がこみ上げる。それで私たちは「ぎゃっ!」と叫んで飛び退くことになる。
つまり感情とは、扁桃体が下した評価を体に伝えるメッセージ。命に関わるような大事な判断を伝えているのだ。ヘビの場合は嫌悪感だが、空腹時に食べ物を見たような場合なら、幸せな感情が湧いてくる。
扁桃体の反応は、スピード優先。あとでよく見たら、実はヘビのおもちゃだと気づくこともあるけれど、本当に毒ヘビだった場合のリスクに比べたら、その程度のミスは問題にならない。生き物のしくみとしては、何より生存が優先なのだ。「人生では、大事な決断をしなくてはいけないけれど、判断の材料が乏しいという場合があるでしょう」と大平さん。「頭でいくら考えても、どちらが正しいとも言えない。そんなときは、“好き、嫌い”のような感情に任せると、扁桃体がけっこういい判断をしてくれますよ」。
なるほど~。感情の重要性はわかった。とはいえ、いつも感情のままに振る舞うわけにもいかない。感情をコントロールするしくみもあるはずだ。
「ええ。扁桃体の興奮を抑えるのは、前頭前野(ぜんとうぜんや)の働きです」
前頭前野は、脳の前方に広がる領域で、理性や論理的思考を行う場所。ここが扁桃体にブレーキをかける。ヘビの例でいうと、動物園でヘビを見た場合は、山の中で遭遇したときほど恐怖を感じないだろう。これは前頭前野が「動物園だから安全」と状況判断して、自動的に扁桃体を抑えているためだ。
ヘルスUP 健康づくり より抜粋
https://style.nikkei.com/article/DGXNASFK0203P_S3A201C1000000/
そうなのです。
人間の生存に関わる大事な反応として感情はあるのです。
感情があることにより、我々は生き延びてきたといえます。
しかし、感情に振り回されると人は状況に適応できず、その場にふさわしく
ない行動をとってしまう事もあります。
そのために
前頭前野を使って認知により、感情を修正する必要がでてくるのです。
健康的でネガティブな感情 VS 不健康でネガティブな感情
前項で
感情があることで我々は生き延びてこられた
一方で度が過ぎると
感情に振り回されると状況に適応できず、ふさわしくない
行動をとってしまう
と述べました。
つまり、我々が持つ感情の中でも
修正すべき感情と修正すべきではない感情があるのです。
例えば、明日あなたは仕事で重要なプレゼンを控えています。
明日のプレゼンに関して成功させたい、と思い、準備が十分か
心配しあれやこれや確認作業をする事。
それは良い行動と言えるでしょう。
しかし一方で、
心配が大きくなりすぎて不安になり、寝れなくなるともなれば
その感情は修正する必要があります。
このようにプレゼンのために十分な準備を行わせる感情をREBTでは
健康的でネガティブな感情
と呼びます。
健康的でネガティブな感情は、以下のいずれか、または、それ以上の理由に
より、健康的と考えられます。
- 自分の目標に障害が生じている事に気づいているが、建設的な行動を避ける状態には陥っていない。
- 自己啓発的行動へ向かうように動機付ける。
- 自分の目標達成に必要な行動を行う推進力となる。
一方で明日のプレゼンがうまくいくかどうか不安になり、眠れなくなる。
そのような望ましい行動を阻害する要因となりかねない感情をREBTでは
不健康でネガティブな感情
と呼びます。
不健康的でネガティブな感情は、以下のいずれか、または、それ以上の理由に
より、不健康と考えられます。
- 過剰な精神的苦痛や不快につながり、建設的な行動の妨げになる。
- 自滅的行動に追いやる。
- 自分の目標達成に必要な行動遂行の妨げになる。
下記の表は個々人が置かれた状況と健康的及び不健康な
感情の対応表です。
REBTにおいては感情を健康的なネガティブな感情と不健康でネガティブな感情とに
分け、不健康でネガティブな感情を健康的なネガティブな感情を変えていく事、そして
その結果、よりよい行動がとれるようにする事を目標とします。
まとめ
いかがだったでしょうか?
感情は人間が生存するために必要なものです。
しかし一方で不健康でネガティブな感情を
持つと、建設的な行動の阻害要因ともなりかねない。
そこで、不健康でネガティブな感情が起こったら、健康的でネガティブな感情に
修正していく必要があるのです。
次回は、不健康でネガティブな感情が起こったら、どのように健康的な
感情に修正していくのか?
具体的な方法に関してお伝えしていきたいと思います。
“【1人でデキるREBT講座】第一回 感情はどこからくるのか? 感情をコントロールする方法はあるのか?” に対して1件のコメントがあります。
コメントは受け付けていません。