あなたにも思い当るところが必ずあるはず! あなたを苦しめる「べき思考」3パターン30個
こんにちは!
REBT心理士 和田まさしです。
私も散々苦しめ、今も多くの方々を苦しめる「べき思考」に関してお話したいと思います。
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そもそも「べき思考」って何?
「べき思考」とは「~すべきだ。もしも~できなかったら価値がない」といったセンテンスで表される思考の事です。
この「べき思考」を心理療法REBTではイラショナルビリーフと呼んでいます。
人は誰でも常に「~であればよいのに」といった希望をもつのが普通です。
しかし、それが尊大な欲求になった時「~すべきだ」といった「べき思考」(イラショナルビリーフ)を変化します。
この「べき思考」(イラショナルビリーフ)があなたを不幸にする原因。
なぜならこの「べき思考」(イラショナルビリーフ)
現実とは異なる理想や社会的な期待からくるもので、達成できないと不安やストレスを感じる原因となるからなのです。
例えば、ある年齢になったら結婚すべき、という考え方や、全てが平等であるべきだという期待などがその例です。
「べき思考」(イラショナルビリーフ)をもってしまう背景
我々が「べき思考」(イラショナルビリーフ)を持ってしまう背後にはいくつかの要因や理由があります。
- 社会的・文化的な価値観: 社会や文化が持つ価値観や慣習は、個人の考えや行動の基準となります。これらの価値観に沿った「正しい」とされる行動や考え方を持とうとすることが「べき思考」を生む原因となることがあります。
- 育った環境: 家庭や学校、友人関係などの育った環境が、「べき思考」の形成に影響を与えることがあります。例えば、親から常に「〜すべきだ」と言われて育った人は、大人になってもその考え方を持ち続けることがある。
- 比較思考: 他人と自分を比較し、自分が他人と同じであるべきだと思うことも「べき思考」の原因となり得ます。SNSの普及により、他人の成功や幸福を目の当たりにすることが多くなり、自分も同じようになるべきだと感じることが増えてきました。
- 完璧主義: 完璧を求める性格の人は、「べき思考」を持ちやすいとされます。自分の行動や成果に対して高い基準を持ち、それを満たさないと自己評価が低くなる傾向があります。
- 不安や恐れ: 未来の不安や失敗への恐れから、「べき思考」を持つことがあります。ある行動や結果を達成すれば不安や恐れが解消されると考えることで、自分に対する「べき」の基準を持つことがあります。
これらの要因は、人によって異なるため、一概に「べき思考」(イラショナルビリーフ)を持つ原因とは言えません。
しかし、自分の「べき思考」(イラショナルビリーフ)の背後にある要因や理由を理解することで、その思考を乗り越える手助けとなるでしょう。
「べき思考」(イラショナルビリーフ)を持つデメリット
「べき思考」(イラショナルビリーフ)のデメリットは多岐にわたります。
その主なものを列挙してみます。
- ストレスやプレッシャー: 自分や他人に対する過度な期待は、達成できなかったときの失望やストレスの原因となります。
- 自己評価の低下: 「べき思考」(イラショナルビリーフ)の基準を満たせない場合、自分の価値や能力を低く見ることがある。
- 柔軟性の喪失: 一定の「べき」の基準に固執することで、変化や新しい考え方を受け入れる柔軟性を失う恐れがある。
- 人間関係の悪化: 他人に対しても「べき思考」(イラショナルビリーフ)を持つことで、人間関係がこじれることがある。
- 楽しみや喜びの減少: 常に何かを「すべき」と感じていると、現在の瞬間を楽しむことが難しくなることがある。
- 過度な自己制御: 「べき思考」(イラショナルビリーフ)により過度に自分を制御し、自分の感情や欲望を抑え込むことで、精神的な不調を招くことがある。
- 行動の遅延: 「〜すべきだ」という基準をクリアするまで行動を遅延させる傾向が生まれることがあります。
- 過度な焦燥感: 「べき」の基準に追われ、過度な焦燥感を感じることがある。
- 選択の困難: 「べき思考」(イラショナルビリーフ)が強いと、多くの選択肢の中から最適なものを選ぶのが難しくなることがある。
- 疲れや燃え尽き: 長期間「べき思考」(イラショナルビリーフ)に囚われていると、精神的・身体的に疲れや燃え尽き症候群を引き起こすリスクがある。
これらのデメリットを避けるためには、「べき思考」(イラショナルビリーフ)を意識的に見つめ直し、自分自身の本当の感情や価値観を理解することが重要です。
「べき思考」(イラショナルビリーフ)のメリット
このようにあなたを苦しめる「べき思考」(イラショナルビリーフ)
さっさと捨てたいと思いますよね?
しかし現実には中々捨て去ることができないものです。
なぜなら「べき思考」を持つことで少なからずメリットがあるからです。
- 動機付け: 「べき思考」(イラショナルビリーフ)は、自分に目標や基準を持たせ、それを達成するための動機付けとなることがあります。例えば、「毎日運動すべきだ」という思考が、健康維持のための運動習慣を形成する手助けとなることが考えられます。
- 自己規律: 一定の「べき」の基準を持つことで、自己規律や統制を強化することができます。これは特に仕事や学業などの成果を出すためには有効なことがある。
- 社会的な適応: 「べき思考」(イラショナルビリーフ)は、社会的なルールや慣習に従うことを促す役割を果たすことがあり、これにより社会的な適応やコミュニケーションがスムーズに行える場合があります。
- 明確な基準: 「〜すべきだ」という明確な基準を持つことで、判断や決断を行う際の指針として活用することができます。
- 責任感: ある行動や結果に対して「べき」と感じることで、自分の責任感を強化することができる場合があります。
ただし、これらのメリットも過度に「べき思考」に依存することで、逆にストレスやプレッシャーを感じる原因となることがあります。バランスを取りながら、自分の「べき思考」の有効性や適切性を見極めることが大切です。
「べき思考」3パターン30個
「べき思考」の例を3つのパターンに分けて、それぞれ10個ずつ、計30個をここに明示しておきます。
1. 自分に対する「べき思考」(イラショナルビリーフ)
- いつも完璧であるべきだ。
- もっと頑張るべきだ。
- ミスをしてはいけない。
- もっと早く答えるべきだった。
- もっと効率的に作業すべきだ。
- 常に笑顔でいるべきだ。
- 体重を落とすべきだ。
- もっと勉強すべきだ。
- 読書をもっとするべきだ。
- もっと運動すべきだ。
- 毎日瞑想するべきだ。
- 誰かのために何かをするべきだ。
- もっと社交的であるべきだ。
- 何でも自分で解決すべきだ。
- 言われたことをすぐに理解するべきだ。
2. 他者に対する「べき思考」(イラショナルビリーフ)
- 彼はもっと理解しろと思う。
- 彼女はもっと時間をかけて話を聞くべきだ。
- 彼はもっと頻繁に連絡すべきだ。
- 子供たちはもっと礼儀正しくあるべきだ。
- 彼らはもっと助けてくれるべきだ。
- 上司はもっとフレンドリーであるべきだ。
- 君はもっと勉強すべきだ。
- 彼女は私の意見も聞くべきだ。
- 先生はもっと公平であるべきだ。
- 彼はもっと時間を守るべきだ。
3. 社会に対する「べき思考」(イラショナルビリーフ)
- 世の中はもっと公平であるべきだ。
- 社会はもっと子育てをサポートすべきだ。
- 会社はもっと福利厚生を充実させるべきだ。
- 政府はもっと税金を下げるべきだ。
- 社会はもっと環境問題に取り組むべきだ。
- 都市部はもっと緑を増やすべきだ。
- 教育機関はもっと実践的な教育をするべきだ。
- 世界はもっと平和であるべきだ。
- 企業はもっと透明性を持つべきだ。
- 政府はもっと若者の声を聞くべきだ。
これらは「べき思考」(イラショナルビリーフ)の具体的な例ですが、これに縛られすぎると不必要なストレスやプレッシャーを感じることがあります。
大切なのは、自分の価値観や感じるものを理解し、バランスを取ることです。
もし、ご自身のストレスの原因がこれら「べき思考」(イラショナルビリーフ)であると感じられる方は是非、下記のREBTの動画や記事をご覧ください。
問題解決のヒントになるはずです。
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よろしくお願いします。