人前できちんとプレゼンできないなら、マネージャ辞めてしまえ! プレゼン不安をどう乗り越えればよいのか?

人前でのプレゼンはいくつになっても不安なもの。
特にマネージャともなると、部下の手前失敗できない
というプレッシャーもかかり、さらに不安になります。
不安という感情に私たちはどう対処できるのでしょうか?
ここでは
・不安という感情とはどのような感情で
・どのようか対処すればよいか
お伝えします。

不安とはどのよう感情か?

不安とは、将来起こるかもしれない危険や脅威を考えることから生まれます。
似たような感情に恐れ(恐怖)がありますが、恐れとは自分が気になっている自分を脅かす出来事に対する
あなたの評価を言います。

例えば、
出来事「プレゼンの時みんなの前で緊張してしゃべれなくなるとすると」
評価「周囲の人間から自分は情けない人間と思われるだろう。そのような私は価値がない」
ここまではプレゼンを恐れている事になります。
不安はこの恐れを考える事から生まれます。
つまり
もしプレゼンの時、緊張してしゃべられなくなれば、周囲から自分は情けない人間と思われるだろう。
そのような私はマネージャとしての資格はない」
このよう不安は
「もし~なら、~である。そのような私は~である」

という体系をとります。

不安への対処法

このような不安に対していくつかの対処法があります。

REBT(Rational-Emotive Therapy)のABCモデルで分析してみよう

下記の記事でも紹介しましたが心理療法家のアルバート・エリスはREBT(論理療法)のABCモデルでは
A(activating event=出来事)C(consequence=結果 感情と行動)をつくりだすのではないと
しています。

A(activating event=出来事)を経験し、
その出来事はその人の
B(belief=信念)に基づき認知、評価、検討され、
C(consequence=結果 感情と行動)
を生み出すのです。

したがって、B(belief=信念)変えることができれば自ずと不安はより適切な懸念(心配)に変化させ
る事が可能です。

怒り、不安などの不健康な感情に振り回されなくなるABCモデルって何?

果たしてネガティブな感情はいらないのか? 朝起きて、満員電車に乗れば、隣のおっさんの息が臭くてムカつく。 会社ついたら、出世頭の同期とすれ違う。 「なんであいつは…

上記の例をABCに分解してみましょう。
A(activating event=出来事)は必ずしも実際の出来事ばかりをいうわけではありません。
その人が考えた推論もAに当てはまります。
そうしますと
A(activating event=出来事)
「プレゼンの時、緊張してしゃべられなくなれば、周囲から自分は情けない人間と思われるだろう」です
C(consequence=結果 感情と行動)
不安です。

B(belief=信念)
「周囲から自分は情けない人間と思われるような私はマネージャとしての資格はない」
ですね。
これをアルバート・エリスイラショナルビリーフ(固定的信念)と呼んでいます。(略してIB)
では、このIB(belief=信念)に反論していきましょう。

論理性で反論する

周りから情けないとおもわれるとマネージャの資格を失う、というのは誰が決めたのでしょうか?
そのようなルールはありません。
確かに周りから情けないといわれない方が良いかもしれませんが、
「情けないと思われてはいけない」とはいえないでしょう。

マネージャも人間なので周囲から情けないと思われる失敗をする可能性もありますが、それでマネージャとしての資質がない
とは必ずしも言えません。
それはあなたが決めただけなのです。
論理性の観点からそのような事は必ずしも言えないのは前述の通りです。

現実性で反論する

仮に「周囲から自分は情けない人間と思われるような私はマネージャとしての資格はない」
が正しいとすると今の現実はどうなっているでしょう?
人間として完全無比の人間しかマネージャにはなれていないでしょう。
マネージャだって失敗を犯す人間です。
情けない失敗だって起こすでしょう。
周囲から情けないと思われる失敗を起こしても、最後には立派な結果を残すマネージャは現実的に多くいます。
情けないと思われるだけでマネージャとしての資格を失う事は現実的にありえません。

実用性で反論する

「周囲から自分は情けない人間と思われるような私はマネージャとしての資格はない」という信念をもつ事自体何か
あなたの仕事や生活に役立っているのでしょうか?
この信念を持つことで不安を抱くという事であれば、このIBは捨てるべきではないでしょうか?


このようにあなたの信念がIBとわかったらラショナルビリーフ(柔軟な信念)(略してRB)を作ります。
例えばこのようなRBを作ることができます。
「もしプレゼンの時、緊張してしゃべられなくなれば、周囲から自分は情けない人間と思われるだろう」
「しかし、たとえ情けない人間と思われたとしても、マネージャの資格がないということにはならない」

不安に向き合う

IB(固定的信念)からRB(柔軟な信念)に変えることができました。
しかし、頭ではわかっていても長年持っていた信念がすぐに変わり、
不安がなくなるという事はありません。
やはり信念と一緒に行動も変える必要があります。
これは段階的に恐れや恐怖を克服したり、
またあなたにとってもっとも耐え難い恐怖と対決する事などです。
どのようなやり方を取るにせよ、
不安が去るまで恐れや恐怖を感じる状況から逃げ出さないということが大切です。
向き合う方法の具体例はまた別の記事で詳しくご紹介したいと思います。

不安を放っておく

これは日本の心理療法家である森田正馬が提唱した森田療法の考えに基づきます。
森田は不安症には症状とは戦わないという事が有効だと言っています。
不安な感情がでてきたら、不安感に気づく事が重要だと言っています。
そして、その不安感に気づいたら、それを何とかしようと戦わず、待ってみる。
そして注意を外に向け、とりあえず目の前の事に取り組むことを、勧めています。
森田療法の全容に関してはまた、違う記事で詳しく取り扱う予定です。

まとめ


いかがだったでしょうか?
まずは不安感を発生させるあなたのイラショナルビリーフ(固定的信念)に気づくのが第一歩です。
その後、不安感に向き合うか、または放っておくかはご自身のやりやす方でよいかと思います。
ただどちらにせよ、ラショナルビリーフ(柔軟な信念)にのっとった行動ができるようにして
いきましょう。

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